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今年もジャム作りに挑戦する予定です。

「りんご」と聞いて一番に思い出すのは、りんごジャムです。お砂糖とりんごとほんの少しのレモン汁だけで母が丁寧にこしらえてくれた、お手製りんごジャム。余計な添加物は一切入っていません。そして、家族の健康を考えて甘さは控えめ。りんごの季節になると、料理上手の母は毎年必ず作ってくれました。ジャム作りには、酸味のある小ぶりの品種「紅玉」が最適なんだとか。母はそれをスーパーでこれでもかというくらい買い込んで、大きなお鍋でたっぷりと煮ていました。

そして、出来上がると煮沸した瓶にこれまた丁寧に注ぐのです。幼い私はこの一連の作業をじっくりと眺めているのが、何よりの幸せの時間でした。「あぁ、今年もりんごジャムの季節が来たんだな」と。そして、出来上がったりんごジャムを母がテーブルの上に並べている横で、「これからまた毎朝りんごジャムトーストが食べられる」と心を躍らせました。

私は食いしん坊で、何でも好き嫌いなく食べる子供でしたが、そんな私が特別大好きだったのがりんごジャムトースト。温かい紅茶とりんごジャムトーストは、我が家の冬の朝食の定番でした。作り方はいたってシンプルです。こんがり焼いた食パンにバターを塗り、その上に母特製のりんごジャムをたっぷりつけるだけ。ただそれだけなのに、朝から幸せモードに包まれました。ジャムは本来保存食ですが、我が家の母特製りんごジャムは例外です。季節限定のりんごジャム。なぜなら、そもそも保存しようという気がなかったからです。家族一同遠慮なくたっぷりとつけて食べるので、数ヶ月であっという間になくなってしまうんですよね。最後のひと瓶を食べきってしまうのが、何と惜しかったことでしょう。

こうしてりんごジャムで幸せな幼少期を過ごした私も、もうすっかり大人に。月日が流れる間に、寂しいことに母もりんごジャムをほとんど作らなくなってしまいました。朝食にりんごジャムトーストが登場したのは、数年前くらいでしょうか。ただ、私の心の中ではりんごジャムは甘くて幸せな記憶として残っており、時々無性に食べたくなります。しかし、りんごは季節ものですし、今では高齢になった母に作ってとは申し訳なくて頼めない、ということで仕方なくスーパーで購入してみました。でもそれだと何かが違うんですよね。スーパーのりんごジャムだと、母特製の懐かしのあのりんごジャムの味じゃない。いくつかブランドを試してみましたが、どれも味や硬さ、香りが母のジャムとは違うんです。

ということで、去年思い切って私がりんごジャムを手作りしてみました。幼少期の記憶を辿りながら母のレシピに沿って、いつになく真剣に料理。糖度や材料を全く同じにしたこともあり、ほぼ成功しました。しかし、私のジャムよりやっぱり母のお手製ジャムの方が格上のような。熟練の技の違いでしょうか。りんごの潰し方や火を止めるタイミングなどのちょっとした違いが、微妙な味の違いに影響したのかもしれません。それから、母の愛も関係しているのかな。

そんなことを考えながら、今年もジャム作りに挑戦する予定です。
りんごは私に幸せな幼少期の記憶を思い出させてくれる、特別な果物であり続けるでしょう。
青森りんご 格安